XEBIO GROUP Presents 東北シクロクロスシリーズ第5戦 丸森ラウンド「強風の中 終始ハイペースを維持した山田大介(PAX PROJECT)がC1独走優勝を決める」
シクロクロスシーズンも前週にJCX最終戦お台場での「シクロクロス東京」が終わりいよいよ終盤。
2018年2月18日、東北シクロクロスシリーズ第5戦は豪雪などの天候の影響か移動を諦めた選手のDNSも目立った。
それでも65名の選手が集まり 初開催の宮城県丸森町で行われた。
グラウンドは昨日の試走の跡が凍りついて残って居た
コースはスタートフィニッシュとインフィールドコースが切られたグラウンドエリアからそこを出て農耕地を抜け土手の階段を上り土手の草地部分と舗装部分を往復しグラウンド入口前に戻ると土手からのジグザグのキャンバーとドロップオフ さらにシケインを越えてグラウンドに再び戻る1周2.2kmで設定された。
丸森町の全面的協力で大会のために解放され、数日前の雨で十分な水を含んだ町民グラウンドには前日土曜の試走で刻まれた無数の轍がそのまま凍り付いた状態でレースを迎え 午前中のC4、CM2+3はその凍った轍にしばしばステアを乱された。
また前日から暴風雪注意報が出された東北地方にあって雪こそ降らなかったが丸森町も晴天ながら一日を通して氷点下付近、更に風も強力で平均7m/s 最大で18m/sを超える北西の風が吹き荒れ冬の東北らしい様相を示した。
そのため各カテゴリーは強風との闘いもオプションで追加されたが、選手ばかりでは無く レース運営側も機材が倒れ、コーステープが切れ、計測テントのフレームが折れ倒壊するなどの対応に追われながらの荒れた執務となった。
C4では今季ポディウムに中々届かなかった青山 高志(ハヤサカサイクルレーシングチーム)が優勝しC3への昇格を決めた。
C4のホールショットは積田連の父でいつも普段着?の積田 高治(ツミタモータードットコム)その後ろに優勝した青山 高士(#6 ハヤサカサイクルレーシングチーム)等が付く
土手エリアからキャンバー下ってドロップオフ後シケインに入りインフィールドのグラウンドに戻る。今回のコースセットで最も変化のあるレジオン
土手の階段を登るC4選手達
C4優勝の青山高士(ハヤサカサイクル レーシングチーム)
C3は2016年の蔵王ヒルクライム20歳以下でクラス優勝し高校では文化祭でシンクロもやるというWater Boy柳澤 創(仙台一高)、CM2+3では前戦 蔵王ラウンドで2位となった及川 修(柴田銀輪会)が優勝したが共に参加人数が足りず両名とも昇格は見送った。
C3 CM2+3混走のスタート。ホールショットは佐藤恵太(WS/CSタカハシ・砂防林の会)背後にC3優勝した柳澤創(仙台一高(仮))が付く
C3優勝した柳澤創(仙台一高(仮))
CM2+3優勝の及川修(新発田銀輪会)
そして昼にかけてキッズカテゴリーは1kmの特設コースをCK1は一周、CK2/3は2周で行われた。
CK1(小学校低学年)は 蔵王で2位に入った我妻美音が優勝、しかしシリーズチャンピオンは我妻に続き2位で 今シーズンすでに3勝している佐々木 琉名(ベルエキップしびれ隊)に確定した、CK2(小学校中学年)はライバルの飯塚嵐(RinRinRacing)が不在の中、地元の成田光志が全体でも2位となるいつもの走りで前戦に続き優勝しシリーズチャンピオンも確定、CK3(小学校高学年)はこれも東北シリーズ常連で常勝の高橋壮(SAGAMI RACING)が路面や風に対応しながらも危なげなく優勝を決めシリーズチャンピオンも獲得した。
CK1、2、3のスタート CK2優勝の成田光志がCK1常勝の高橋壮(SAGAMI RACING)を意識した走りを見せる。この4年生成田(そして時に遠征してくる同じ4年 飯塚嵐も) 対6年生高橋のレースは毎回 息の抜けない展開となる
CK—3優勝 高橋壮(SAGAMI RACING)
高橋を追いつつ CK—2優勝の 成田光志
CK1で 優勝した 我妻美音 (中央 レース写真無くてすみません)
その後は 当日参加もOKな未就学児童のカデットクラス。緩みだしたグラウンドの泥では抵抗が大きく進まないとみるや愛機ストライダーをやおら担いで走り出すクレバーなお嬢さんもいて 喝采を浴びた。
キンダーのレーススタート 丸森町のゆるキャラ しょこ丸君も応援
抵抗が多い区間ではやおらストライダーを抱えて走り出す キンダークラスの女子、 ストライダーでは最速の2位に入る
午後の試走が終わり 上位カテゴリーのレースに移行するが、グラウンドの路面はマッディな様子となり 強風とあいまって「これはこれで走りづらいよ」という選手の声もあった。
C2、CM1、CL1は混走、C2の30秒後にCM1、CL1がスタートするシーケンスで展開した。CM1、CL1には東北シリーズチャンピオン目前の須藤夫妻が出場。
CM1
7名の出走、タクティクスを効かせ東北ではすでに3勝している スドーマンこと須藤大輔(VOLCAオードビーBOMA)今回も上位を狙って行くが 強風にあおられた防護ネットにからまり落車、最後尾になりそこからの追撃だったが 転倒のフィジカルダメージもあったようで ペースを上げ切れず最後尾でレースを終えた。しかしレース展開の結果、最終戦を待たずにシリーズチャンピオンを獲得した。
須藤に変わって東北シリーズで何度かポディウムに立った伊藤敦弘(チバポンズ)が逃げ切り念願の優勝を果たす。
1周目シケインCM1の伊藤 敦弘(チバポンズ)は 後半追い上げ 同走のC2のトップを上回るラップで優勝、後方で様子を伺う須藤大輔(VOLCAオードビーBOMA)は この直後に落車し大きく遅れをとる
東北チャンピオン確定の須藤大輔(VOLCAオードビーBOMA)は落車影響でペースが上げられず
CL1
前戦同様 須藤むつみ(Ready Go JAPAN)、宮崎優花(Cyclesta)の二名のみと寂しいエントリーとなった。CM1の後方で同時スタートした二人は先行する男子を追う位置で展開する。ダウンヒルが得意という宮崎はテクニカルなドロップオフ等では思い切りの良い走りで須藤を上回る速度を見せるが、前日の試走で側溝に落車した須藤もダメージは残さなかったようで いつもの地足の強さでトータルのラップは上回り宮崎を後方に置いていく。
そのまま 須藤むつみが優勝、夫婦そろってのシリーズチャンピオンも確定した。
CL1優勝した須藤むつみ(Ready Go JAPAN)東北シリーズチャンピオンも決める
宮崎 優花(Cyclesta)はアウトバックに出たところで須藤のペースに付き切れず遅れて行く
午後には更に突風が強まり テントが破壊されてスッキリした風情の計測ブース
C1/CJ
C1の出走9名に ファルケンブルグ帰りのCJ 積田 連(TEAM CHAINRING)がいつも通りの40分限定で参加する。ホールショットは山田大介(PAX PROJECT)が取り、後方の選手との間合いを見ながらペースをコントロールしつつそのままエスケープにはいる。それを追うのは今シーズン猪苗代ラウンドからシクロクロスをはじめレースごとに無駄なく昇格しついにC1レーサーとなった三澤 優樹(郡山商業高校)だが2周目にトラブルで遅れ、以降中位リザルトに沈んだ。
C1の スタート 山田大介(PAX PROJECT)と齋藤拓真(TEAM CHAINRING)が飛び出す
ホールショットから逃げの態勢に入る山田大介(PAX PROJECT)だれも寄せ付けず終始トップを守った
序盤山田を追撃するのは若手のCJ積田連(TEAM CHAINRING)とC1昇格後初レースの三澤 優樹(郡山商業高校)山田の速いペースに対応できず遅れて行く
シリーズチャンピオンを山田と争う今季東北で2勝している佐藤利英(Team CHAINRING)はスタートで遅れ更に枝が絡むメカトラで1周目は最後尾付近まで落ちる。立ちなおした後は佐藤らしい走りでもくもくとペースを上げ 3周目には山田に次ぐ二番手まで一気に登るが その時点でトップ山田とは更に70秒のクリアランス。佐藤はペースを落とすことなく5分40秒前後でラップを刻むが それを上回るペースの山田は5分30秒から中盤では更にペースアップ5分20秒台まで達し11周のレースを終えた山田は佐藤に2分の差をつけ優勝。シリーズポイントも佐藤と山田は同点で並んだが 山田は最終戦に参戦できないとのことなので佐藤が順当に最終戦でポイントを取ればシリーズチャンピオンは確定だろう。
最後尾から3周目には2位まで追い上げた佐藤利英(TEAM CHAINRING)だがトップ山田大介(PAX PROJECT)のペースはそれを上回り単独2位のままレースを終える
霜山 誠一(PAX PROJECT)は最終周回まで後藤 啓(Lipatti Jewelry)との接近戦を演じ最後に振り切って3位を得、ポディウムに PAX PROJECT 2名が立つことになった。
3位争いは山田のチームメイト 霜山 誠一(PAX PROJECT)が征する
C1と混走したCJ積田連(TEAM CHAINRING)のスタートは若干遅れたものの2周目から4周目にかけてはトップの山田の後方で2位から3位のポジションをキープしていたが5周目以降ペースが落ちだし レース終了の7周目にC1の8位相当でレースを終える。
バニーホップのサービスしてくれた積田 連(TEAM CHAINRING) 、しかしレース自体は世界選の疲れからかあまり振るわず
レース後 表彰式の前に初の東北からの世界戦代表派遣となった積田連(TEAM CHAINRING)の報告会が行われ、オランダ滞在の様子 世界戦やその前週に参戦したC2レースやワールドカップのコースや海外選手の印象 機材面の特徴などが紹介された。そして 来年もまた世界選に選出されるよう来期はC1で成績を出して行きたいと語った。
レース後コメント
C1 優勝 山田大介(PAX PROJECT)
今シーズンは今まで満足の行くレースが中々できず結果も今ひとつで 先週のお台場(シクロクロス東京)も噛み合わない結果でしたが 最近見直した練習内容の成果がようやく出たのか今日は良い結果を出すことができました。
CL1優勝 須藤むつみ(Ready Go JAPAN)
初めての会場は風が強く前日の雪の影響もあり あまり良くないコンディションの元でしたが良いレースができたと思います。おかげさまで夫婦共々年間チャンピオンが確定したようですので、最終戦の菅生でもチャンピオンにふさわしい走りで東北シクロクロスシリーズを盛り上げたいと思います。
CJ 優勝 積立連(TEAM CHAINRING)
申し訳無いことに 今日はあまり良い走りをすることが出来ませんでしたが 最終戦の菅生も参加しますので、そこではしっかり頑張って 皆さんに良い走りを見て貰えたらと思います。
CM1優勝 伊藤 敦弘(チバポンズ)
しばらくブランクがあったこともあり中々調子が上げられませんでしたが 徐々に走りは戻ってきたので 次戦の菅生でもまた結果が出せるよう頑張りたいと思います。
東北シクロクロスシリーズ 菅田 大会オーガナイザー
今日は大変風の強い中でしたが初の丸森町開催と言うことで 丸森町役場や観光協会の皆さんのご協力を頂いて無事開催することが出来ました。町では丸森サイクルプロジェクトとして10月7日にサイクリングイベントも予定されているそうですのでそちらのご検討もお願いします。また再来週は菅生でのシリーズ最終戦になりますが皆さんと盛り上げて行きたいと思いますので またよろしくお願いします
「主なリザルト」
C1 2.2km x 11周
1位 山田大介 (PAX PROJECT) 1:01:24:793
2位 佐藤利英 (TEAM CHAINRING)+ 1:56:525
3位 霜山 誠一 (PAX PROJECT) + 3:35:739
4位 後藤 啓 (Lipatti Jewelry)+3:40:459
5位 三澤 優樹 (郡山商業高校) +4:36:217
6位 齋藤 拓真 (TEAM CHAINRING) +4:43:761
CJ 2.2km x 7周
1位 積田 連 (TEAM CHAINRING) 0:43:18:402
CL1 2.2km x 5周
1位 須藤 むつみ (Ready Go JAPAN) 0:38:25:655
2位 宮崎 優花 (Cyclesta) + 2:26:876
CM1 2.2km x 6周
1位 伊藤 敦弘 (チバポンズ) 0:37:00:673
2位 岩崎 恭二 (佐多塾) +1:37:558
3位 田辺 隆文 (茨城CXレーシングチーム) +3:35:899
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C2表彰
CM2+3 表彰
C3 表彰
C4 表彰
CK3表彰
CK2 表彰
CK1表彰
kadet Class表彰
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